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代表取締役がお金を持ち逃げしてしまい、残った役員だけでは会社が回らない

代表取締役がお金を持ち逃げしてしまい、残った役員だけでは会社が回らない。

このようなケースでは、業務の面でも、資金繰りの面でも、会社を維持していくことは困難と思われますので、速やかに破産申立ての準備を進めるべきだと思われます。その際のポイントは次のとおりです。

1 資料の準備

まず、残った役員だけで破産申立てに必要な資料を収集できるかどうかを早急に確認し、所在が不明なものをリストアップします。その上で、それらの代替となる資料を収集・作成できるかどうかを検討します。

2 申立費用の工面

上記のようなケースでは、会社には現預金がほとんど残っていないことが通常です。そこで、代表取締役が失踪する際に現金化できなかった財産、具体的には、売掛金や有価証券等の有無を確認し、申立費用をまかなうのに十分な現金をどのように調達するのかを検討します。

3 社内外の関係者への対応

代表取締役が失踪したことが従業員や取引先に知られると、取り付け騒ぎが起きる等、破産申立ての準備を進めるにあたって不都合な混乱が生じることが予想されます。そこで、どの範囲の関係者まで事情を説明すべきかを検討するとともに、上記1、2を踏まえつつ、できるだけ早期に申立てができるように準備を進めることが重要です。

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