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会社の資産の譲受けについて

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2015/03/02(月) 12:23:21

会社の破産申立てを準備している際、特に営業中の会社では、代表者や従業員の方から、会社名義の資産を譲り受けたい旨のご要望をお受けすることがあります。ご意向に沿えるかどうかはケースバイケースですが、基本的には、破産手続開始後に、管財人を通して譲り受けていただくことになります。仮に換価することが難しいものであっても、破産申立てをする前に譲渡することは、財産保全義務違反となる可能性があるからです。
では、どうすれば、破産管財人から目当ての資産を譲り受けられるでしょうか。破産管財人の職務として最も重要なものの一つは、会社の資産をできるだけ高く売却し、配当の原資を大きくすることです。そこで、この職務に協力するかたちで準備をすることで、スムーズに譲り受けることが期待できます。具体的には、破産申立前に、中古品を扱う業者から、目当ての資産の査定を複数とっておき、その内の最高額よりも高い金額で買い取る意向を申立後の打合せで伝えることが考えられます。代表者等、会社の内部者への譲渡に難色を示す管財人もみられますが、複数業者の査定のように換価価値の客観的な資料があると、譲渡がしやすくなる傾向があるように思われます。実際、車について、年式が古く、中古車として値段が付けられない旨の査定をとり、代表者の方が備忘価格で譲り受けられたケースもありました。
もっとも、在庫商品や、オフィス内の機器を、まとめて業者に処分するという方法もしばしばとられますので、その場合には、査定をとっても譲受けは難しいかもしれません。
いずれにしても、譲り受けたい資産がある場合には、くれぐれもこっそり処分したりせず、事前にご相談いただくことをお勧め致します。

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